2-3データの扱い方~基本編~

変数について学びます。変数とは、円を描く際に設定する中心座標や半径といった情報を格納する「データの入れもの」です。
変数にはいくつかの種類がありますが、整数データを扱うint型の変数についてのみこのページでは説明します。


このページの内容

  1. 変数の宣言
  2. 変数への代入
  3. 変数の出力
  4. 四則演算(加減乗除)
  5. 余りを求める
  6. 代入の利用
  7. 代入と演算を同時に行う演算子
  8. ++演算子と--演算子

変数の宣言

 変数を使うためには、「変数を使用することを宣言」しなければなりません。データ型、変数名、と続けて書くことで変数の宣言ができます。
 下記コードはint型の変数を宣言する例です。データ型は「int(整数型)」、変数名は「num」となります。

int num;

変数への代入

=(イコール)は「代入」という意味です。数学のイコールと同じ意味ではないので注意しましょう。
下記コードは、int型のnumという変数を宣言し、そのnumという変数に数値の0を設定する例です

int num;
num = 0; 

変数の出力

println()はコンソールにデータを出力します。パラメーターに設定したデータが出力されます。下記コードはそれを使った例です。

int num;  //変数を宣言する
num = 0;  //変数に数値を設定する
println(num);  //変数を出力する

上記コードの実行結果は下記になります。

2-3-a.png

四則演算(加減乗除)

+、-、*、/の4つの記号を用いて四則演算ができます。順にプラス、マイナス、かける、割るの記号です。
下記は足し算の例です。

int num;
num = 1 + 1;
println(num);

上記コードを実行して、コンソールに正しい値が表示されるか確認してみましょう。

下記は引き算の例です。

int num;
num = 2 - 1;
println(num);

下記は掛け算の例です。

int num;
num = 2 * 2;
println(num);

下記は割り算の例です。

int num;
num = 10 / 2;
println(num);

各々実行して答えを確かめてみましょう。


余りを求める

ある数値を割った余りを求める記号が%です。下記に例を挙げます。

int num;
num = 10 % 3; 
println(num);

10を3で割った余りは1なので、上記コードの実行結果は1になります。
下記コードの結果はどうなるでしょうか?

int num;
num = 10 % 2; 
println(num);

代入の利用

=(イコール)は数学のイコールとは意味が違い、代入という意味です。そのことを確認しましょう。

int num;
num = 1;  //numに1を代入する
println(num);
num = num + 1;  //numに1を加えた値を、numに代入する
println(num);

上記コードの4行目がミソです。右辺の計算結果を左辺に代入しています。左辺と右辺の結果が同じ、という意味ではありません。結果は下記になります。

2-3-b.png

慣れるために確認しましょう。

int num;
num = 2;
println(num);
num = num * 4;
println(num);

上記コードの実行結果は2と8になります。

下記コードの実行結果は10と5になります。

int num;
num = 10;
println(num);
num = num / 2;
println(num);

代入と演算を同時に行う演算子

代入と演算を同時に行う演算子があります。+=や-=といったものです。+=は足し算と代入を、-=は引き算と代入を、*=は掛け算と代入を、/=は割り算と代入を同時に行う演算子です。%=は、割り算の余りを求めてそれを代入する演算子です。
下記コードを実行してそのことを確かめてみましょう。

int num;
num = 1;
num += 1;  //num = num + 1と同じ処理
println(num);

上記コードの実行結果は2になります。

下記コードは引き算と代入の例です。答えは1になります。

int num;
num = 2;
num -= 1;  //num = num - 1と同じ処理
println(num);

下記コードは掛け算と代入の例です。答えは6になります。

int num;
num = 2;
num *= 3;  //num = num * 3と同じ処理
println(num);

下記コードは割り算と代入の例です。答えは5になります。

int num;
num = 10;
num /= 2;  //num = num / 2と同じ処理
println(num);

下記コードは割った余りを代入する例です。答えは1になります。

int num;
num = 10;
num %= 3;  //num = num % 3と同じ処理
println(num);

++演算子と--演算子

++演算子は「+=1」と同じ意味です。--演算子は「-=1」と同じ意味です。
下記コードでは、numに0を代入してから、++演算子で1増やしています。実行して結果が1になることを確かめましょう。

int num;
num = 0;
num++;  //「num+=1」や「num = num + 1」と同じ処理
println(num);

下記コードでは、numに10を代入してから、--演算子で1減らしています。実行して結果が9になることを確かめましょう。

int num;
num = 10;
num--;  //num = num - 1 と同じ処理
println(num);